OSの歴史:UNIXからLinuxへ

メインフレームのOSからUNIX、GNU、そしてLinuxへ。Linux osに至るまでの流れをたどります。

光る四角いトンネルの中に立つ人のシルエット

OSとはオペレーティングシステムのことで、コンピューターのハードウェアとソフトウェアを管理し、利用者が使いやすいようにサービスを提供するソフトウェアを指します。ここでは、Linux osが生まれるまでの歴史を、大きな流れでたどります。

1960年代:メインフレームとOS

初期のコンピューターでは、プログラムを一つずつ順番に実行する「バッチ処理」が主流でした。1960年代になると、IBMがメインフレーム「System/360」向けにOS/360を開発し、同じOSを異なる規模の機種で使えるようにしました。複数の利用者が一台のコンピューターを同時に使う「タイムシェアリング」の研究も進み、その一つがMulticsというプロジェクトです。

1969年:UNIXの誕生

Multicsの開発から離れたAT&Tベル研究所のケン・トンプソンとデニス・リッチーらは、1969年に小さなOSの開発を始めました。これがUNIXです。UNIXはその後、リッチーらが開発したC言語で書き直され、さまざまなコンピューターに移植しやすくなりました。

UNIXは大学や研究機関に広まり、カリフォルニア大学バークレー校ではBSDと呼ばれる派生版が生まれます。しかし、UNIXのライセンスや権利関係は時代とともに複雑になり、自由に使ったり改良したりすることが難しくなっていきました。

1983年:GNUプロジェクト

こうした状況の中で、リチャード・ストールマンは1983年、自由に使えるUNIX互換のOSを作ることを目指して、GNUプロジェクトを始めました。コンパイラーやエディター、シェルなど、OSに必要な多くのソフトウェアがそろっていきましたが、OSの中核となるカーネルはなかなか完成しませんでした。

1991年:Linuxの公開

1991年、フィンランドのヘルシンキ大学の学生だったリーナス・トーバルズは、趣味として開発していたカーネルをインターネット上で公開しました。教育用のOSであるMINIXに触発されたこのカーネルが、Linuxです。

リーナスはソースコードを公開し、ほかの開発者からの意見や改良を受け入れました。翌年にはGNUのライセンスであるGPLが採用され、GNUのソフトウェアと組み合わせることで、自由に使えるOSとして動くようになります。Linuxはその後数年で世界中に広まり、今ではOSS(オープンソースソフトウェア)の代表格となっています。

ディストリビューションの登場

Linux自体はカーネルの部分だけなので、OSとして使うには、カーネルを支えるさまざまなソフトウェアを組み合わせる必要があります。そこで、必要なソフトウェアをまとめて配布する「ディストリビューション」が生まれました。1993年にはSlackwareやDebianが登場し、続いてRed Hatなども現れました。1994年には、Linuxカーネルのバージョン1.0が公開されています。

サーバー、スマートフォン、そしてクラウドへ

2000年代には、LinuxはWebサーバーの定番のOSとなり、企業の基幹システムにも使われるようになりました。2008年に登場したAndroidはLinuxカーネルをもとにしており、Linuxは世界中のスマートフォンにも入り込みました。現在では、クラウドのサーバーやスーパーコンピューター、家電や自動車まで、私たちの生活のあらゆるところでLinuxが動いています。

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